変態 ガーロ東京の現在地

FC東京
04 /04 2006
今年のFC東京の試合はつまらない。

最近多くのブログやHPで見かける意見です。
そして先の横浜FM戦で試合終了後にコアサポーターの一部から起こった「ガーロ辞めろ」コール。
FC東京は進むべき道を誤ったのでしょうか。

「ガムシャラに全力を出し切る」東京サッカーの礎を築いたのは大熊さんでした。
跡を継いだ原さんは卓越した選手育成能力と「前向きな姿勢」を植えつける事で一段上のサッカーに押し上げ、真っ直ぐな人柄も相まって多くのサポーターを魅了しました。
「シンプル」に「一芸を伸ばした」選手達がその技を発揮するというサッカーは観ていて分かりやすい上にハマればめっぽう強く、中途半端な相手やタカをくくった強豪を面白いように蹴散らしましたが、キーマンが数人怪我したり、相手が良さを消しに来ると柔軟性を欠いて脆さを見せました。

そこで次にFC東京が更に『強く、愛される』クラブを目指して選んだのがガーロでした。
しかし6節にして早くもブーイングを浴びる事態に。
その真意が植田朝日氏のブログで明かされました。

リンク先で全文を読んでいただきたいのですが、

フロントがガーロを監督にした事で去年まで築いてきたものが踏み躙られているし、劇的につまらなくなったので観客も来なくなった。

というのが要旨だと思います。

これまでの成績は悪くありませんが、さして面白くないのは同感ですね。
でもそれは予想していた事です。
壁にブチ当っている状態で開幕を迎えるのですから。
しかも、その壁がとてつもなく高い。
今まで「相手ボールを奪って攻める」事しかしていなかったのに、「ボールを持って攻める」側に回ろうというのですから生半可じゃありませんよ。
そんなに簡単に変われるなら監督代えません。

面白くないので観客が来ないのは当然といえば当然です。
でも代表レギュラーという一番の広告塔を失った事を忘れちゃいけません。
大卒選手を入れ戦力面で埋まっても興行面では埋まらないのです。
「スター選手がいる訳でもない」のですから尚更ですね。
ただ、こういう苦しい時の試合を観るのがサポーターの醍醐味だと思います。
試合を観た日は悔しいばっかりで全然楽しくないのですが、後々成長したりした時にこの悔しさが喜びとなって何倍にも跳ね返ってくるんですよね。
「今でこそいいチーム、選手だけどあの時はまるで駄目だったナァ」なんて思い出せれば感激もひとしおじゃないですか。
原さんの時にはつまらないサッカーをしても、克服するには選手の成長を待つしかありませんでした。
ガーロ監督になってからは○が出来たと思ったら△が問題になってそれを克服したと思ったら×に問題が……と成長と課題のサイクルが速いのでダイナミックかもしれません(笑)
守備がある程度整ったと思ったら采配ミスがあったり縦パスが入るようになったと思ったら決定力に問題が出たり、マンマークを逆手に取られてやられたと思ったらワンチャンスをモノにしたり……こんな具合です。

植田氏がおそらく一番問題視している上、おれと最も意見が食い違うのは「去年まで築いたものを蔑ろにしているかどうか」という点です。
彼は「今の東京には去年までの上積みが無い」と感じているようですが、おれは決して蔑ろにしていないと思います。

攻めでは横パスが多くなって「前向きな姿勢」が失われたように見えるかもしれません。
ガーロ監督は原サッカーを否定している、そう考えてしまうかもしれません。
でも、それは違うでしょう。
栗澤選手が川崎戦の試合後
「ガーロ監督のサッカーには判断力を要求されるがその判断を間違えないようにしていきたい」
と言ったように、まだその判断が上手く出来ていないために遅攻どころか去年まで出来ていた速攻も中途半端になっているだけですよ。

守りに関してはおれだって、去年あれだけいい守備出来ていたのに何で今更マンマーク!?と思いましたよ。
未だに連動性が見られないのは大きな不満です。
でも、「前向きな姿勢」とマンマークは関係が無いと思いますよ。
だって、一人二人マンマークつけた事で他の選手がより攻撃参加しやすくなるならそれは攻撃的な変化じゃありませんか。
今は単純にずっと一人が一人に付いているので逆に利用されて全然機能していませんが、要所を掴める様になれば問題は出ないでしょう。
どっちにしろ相手がボール持ったらゾーンだろうがマンマークだろうが守らなければいけないんですしね。

監督を代えたら「タイトルも取り、連敗も経験、克服して、その後、連勝」した経験が無になるなんて乱暴ですよ。
苦しみも喜びも、監督だけじゃなくて選手、フロント、そしてサポーター、みんなで分かちあったものじゃないですか。


縦に行かなくなった。横もまだまだ。
どっちつかずな状態の今年の東京の売りは何でしょうか。

おれは『変態』だと思います。

女性の住宅に不法侵入して、とかそういう事ではありませんし、梶山の事でもありません。
幼虫がさなぎになって成虫になる、そういう変態です。
形はまるで変わっても元々の遺伝子は変わりません。
草に這いつくばっていた幼虫が去年までの東京なら、今はさなぎの時期でしょう。ゆくゆくは成虫になるはずです。
滅多に無い機会なので立ち会えるサポーターは幸運と言えるでしょう。
さなぎの期間がどれくらいになるのかはガーロ次第ですが、蝶のように舞いハチのように刺すチームになると期待しています。
せめて夏には蛾のように舞い、蚊のように刺すようなチームに!?
以下は要点から外した点についてです。

同点に追いついた後、喜んでばかりで次の点を狙わないという指摘がありましたね。
あの展開ならアリだとおれは思いましたよ。
明らかに負けゲームが引き分けになった試合でしたから。
逆転する事よりも早く試合が終る事ばかり祈ってました。

その他2点はいいがかりとしか思えません(苦笑)

まず代表云々に関してですが、東京は代表のために存在する訳ではありません。
そもそも2節以降ササの動きが悪いのはガーロの責任ではありませんし、今野だって突飛なポジションで起用されている訳じゃありませんよね。
それを言うなら原さんなんて当落線上にいた時サイドバックで起用したじゃないですか。藤田いたのに(笑)

優勝云々も言いがかりでしょう。
ガーロ監督も椿原社長もサッカー雑誌で開幕前頻繁に「優勝、優勝」言っていましたし、スタジアムでだって評判悪い「Hop Step Champ」を相変わらず流すじゃないですか(苦笑)
知らないはず無いのに何でこんな事書いたのかよく分かりません。
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コメント

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一皮むけるまで待ちましょう

蝶になって美しく舞うのが待ち遠しいですね。それまで耐えることにします。

いつも楽しみに読ませていただいてます。蛾と蚊でも結構。たしかにつまらないですがまだまだこれからですよね。
しかしジーコジャパンみたい。ブラジル人って選手を尊重するタイプの監督が多いのでしょうか・・・。

ノリオのサイドバック、イノハのマンマーク、今野のサイドハーフ…
意外な起用もあったけど、まだ結論をだせる段階じゃないとボクは思ってます。
移籍の加地や、ケガのジャーン、金沢の穴を
変わりに入った選手が必死に埋めているし、
ここまでの成績は決して悪いというほどじゃない。
さっき大熊さん時代のビデオをちょっと見たけど、
いつもイケイケなサッカーをやっていたわけじゃなくて、
たまに鮮やかなカウンターが決まるくらい。
最近はそういう早い攻めは減ったけど、
ガーロはそれよりももっと高い確率で相手ゴールを脅かす攻め方を構築しているのだと思うし、
もう少しチーム作りを見守りたいと思ってます。

東京の選手が代表に選出されるかどうかについての考えはいぎーた氏と同感。
代表に自チームの選手が選ばれるためにチーム戦術をいじるなんて愚策だと思う。
まずはクラブで与えられた役割を果たすべきだと思いますね。

>号泣夫さん
こんばんは!
うっとりするsexyな蝶になって欲しいですね~。
それまでは羽化していく姿をじっくり暖かく見守りたいと思います。
成功しますように!


>母さん
はじめまして!
まだまだ何が出てくるか分からない状態ですからもどかしいです。
蛾でもいいですけど、やっぱり、蝶になって欲しいですよね(笑)
夏の夜、蝶が舞う~。
ジーコジャパンに似てる、実は自分も周りも言っている人多いです。
でも、ちょっとネガティブな印象なので封印という事で(笑)
ガーロ監督はジーコ監督よりも指示が細かいそうなので、線引きはしやすいかもしれませんね。
選手による創意工夫が足りないと去年まで感じていたので、上手く引き出されるきっかけになるとうれしいです。


>たかぴー
こんばんは!
ガーロ監督は今まであまり予想していなかった起用をしているね。
選手達もあんまり想定していなくてまだ戸惑っていると思う。
でも、ノリオは開幕前に比べると格段に活きてきていると思うし、チーム全体の歯車もきっと噛み合ってくれると期待してるよ。
幸いそこそこの勝ち点は稼いでいるからたゆまず、焦りすぎず熟成してほしいね。

代表はクラブでの活躍があってこそ。
仮に代表の為にポジションを確保してもかえってチームに不協和音が出るだけで活躍出来ないんじゃないかと思う。

いぎーた

FC東京が気になる人.